基本情報技術者試験は就職・転職に役立つのか?難易度や取得メリットを解説

基本情報技術者試験の勉強時間とは

ITエンジニアを目指している人、また既にエンジニアとして従事している方なら一度は耳にしたことがある資格、基本情報技術者試験。

今まさに受験検討中の方や、すでに受けたことがあるという方も多いのではないでしょうか。

新人エンジニアの登竜門とも言われているほど知られている基本情報技術者試験ですが、誰でも合格できるような低い難易度ではなく、合格率などから見ても難易度が高い資格という分類に入るものと言えます。

では実際に基本情報技術者試験合格のためには、どれくらいの勉強時間が必要なのか、どのような勉強が良いのかなど、気になる方のために、ここでは効率的な勉強方法と目安の勉強時間についてまとめました。

そして最も重要な『就職・転職の際に取得していると役に立つのか』という点についても触れつつ、基本情報技術者試験に関する情報をまとめてまいりますのでぜひお目通しください。

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基本情報技術者試験とは?

基本情報技術者試験はIPA(情報処理推進機構)が実施している国家試験で、上期(5~7月)と下期(10~1月)の年2回、CBT方式で行われています。

受験資格は特になく誰でも受験することが可能です。

受験料は5,700円(令和4年4月以降は7,500円に改定予定)となります。
費用などから見ても、受験しやすい試験だということが言えます。

試験は午後と午前の2部制で実施されていて、それぞれ以下の様になっており、合格ラインは各60点以上となっています。

また、2023年4月より大幅に変わる基本情報技術者試験について、更に詳しく知りたい場合は「【2023年4月大改変】基本情報技術者試験の変更点や新しい出題範囲を解説!」をご覧ください。

 <<午前試験>>
4択の選択問題80問
(テクノロジ系50問・マネジメント系10問・ストラテジ系20問)

 <<午後試験>>
長文問題と選択問題で11問から5問を選択して回答

基本情報技術者試験の午前免除制度について

基本情報技術者試験は午前午後の2部制で、どちらも合格してはじめて合格となるため、丸一日係る試験のため体力的にも厳しさを感じてしまうかもしれません。
どちらも合格しなくてはならないため対策範囲も広くなってしまいますが、以下の条件を満たせば『午前試験が免除』となります。

・IPAもしくは国が定めた講座を受講し修了試験に合格する
・修了試験合格後1年以内であること

参考: 認定免除対象講座の一覧

この2つが条件となりますが、このためにかかる受講費・受験費用が2万円ほどとなっています。

修了試験は2回まで受験できるので、1回目の修了試験で 不合格になっても再度受験することが可能なため、修了試験の合格率はかなり高いのです。

また、修了試験合格者は、午前試験免除されますので、午後試験の学習に集中することができることが最大のメリットです。

確実に合格したいと思っている方であれば、午前試験免除の制度を利用し、合格率を上げてみてはいかがでしょうか。

基本情報技術者試験の合格率と難易度は?

基本情報技術者試験の合格率・難易度について

基本情報技術者試験の合格率はその年によっても差があるものの、概ね20~30%に収まっています。

試験内容は冒頭でも簡単にお伝えしたように選択問題が多く正答率60%が合格ラインとなっています。

このことだけ考えると、さほど難しくないのでは…?と感じる方もいらっしゃるとは思いますが、合格率から見れば難易度が高いことが伺えます。

とはいえ実は約50~60%は直近3年分の過去問がそのまま出題されているということもわかっています。

残りの40~50%は参考書にも載っていない最新のIT業界の話題もありますがそうした出題は5問程度です。

そう考えると、直近3年分の学習をしっかりとして、参考書に乗っていないような最新のIT業界の話題などの点をプラスできれば合格ラインは越えてくるものと思われますので、過去問題を学習しておくことの重要性がわかるかと思います。

ITパスポート・応用情報技術試験との違いについて

「ITパスポート試験」も基本情報処理と同様に国家資格ですが、難易度として考えるとITパスポート試験がワンランク下となっており、合格率は50%前後となっています。

基本情報技術者試験が若手エンジニアの登竜門というのであれば、ITパスポートはIT知識の初級編というような基礎知識レベルの試験になります。

当然就職に有利かといった観点からみてもITパスポートのほうがあまり有効ではないということになります。

しかし、IT業界未経験者や学生の方がITの基礎知識を習得していることの証明とする資格として取得するのであれば、何も資格を取得していないよりは良いと言えます。

逆に基本情報技術者試験よりも難しくなるのが「応用情報技術者試験」で合格率は同じく20%前後となっています。

試験対象とされているのも”高度な知識・スキルを有するIT人材”ですので、合格率としては基本情報技術者試験と変わりないものの、内容としては専門的な知識が求められますので試験を受ける人材もある程度経験を積んだエンジニアなどに限られている中での合格率となりますので、経験者であってもこの合格率だと言わざるを得ません。

また、ITパスポートの資格について、更に詳しく知りたい場合は「ITパスポートを取得すると未経験者でも転職に有利なのか?」をご覧ください。

基本情報技術者試験の勉強時間の目安について

勉強時間がどのくらい必要か、ということはもちろん皆さんが今どの程度基本情報技術者試験で出題される内容を理解できるのかが、が重要なポイントになります。

目安としては以下を参考にしてみてください。

<<エンジニアの場合>>
業界経験がある場合の目安時間は『50~100時間』と言われています。

<<未経験者の場合>>
業界そのものが未経験者、またIT関連知識を特に持ち合わせていないところからのスタートでは『150~200時間』が目安と言えます。

時間はあくまで目安となりますが、ご参考になれば幸いです。
自分がどのくらい理解できているのか、足りていないのはどこか、また試験対策として身に着けておくべき知識や技術を習得することを効率的に進めていくことが重要です。

続けて効率的な試験勉強の仕方についても解説するのでチェックしてみてください。

基本情報技術者試験対策の効率的な勉強法とは

基本情報技術者試験は転職に役立つのか

効率的に基本情報技術者試験対策を進めるのであれば、まずは「過去問題直近3年分の6回分を解く」ことが何よりも合格への近道だと言えます。

その理由は2つあります。

・1つ目の理由
上述でもお伝えしたように「約50~60%は直近3年分の過去問が出題されるから」という事実があるのです。

・2つ目の理由
「今のご自身がどのレベルまで理解できているのか判断することから始めたほうが効率的である」ということです。

過去問6回分を解いてみた結果、全体的に60%以上できているのであれば、落としている40%を理解するために勉強することで効率的にカバーできます。さらに、できていた60%の部分をブラッシュアップすることでほぼ合格できるでしょう。
(過去問以外の問題では冒頭でもお伝えしたように最新の知識が必要とされる問題もあります)
基本情報技術者試験は実施回により出題テーマが異なる(特定知識エリアの大問の出題が無い年もある)のも試験対策として忘れてはおけませんが、過去問題を解かずに勉強だけするというのは非効率です。

またこの結果が60%に満たないのであれば、場合によっては目安となる勉強時間以上の時間が必要になるという目算もたてられます。

過去問についてはIPA(情報処理推進機構)のサイトで無料配布(PDF形式)されているものもありますし、書店で過去問集も販売されているので好みに併せてチョイスしてください。

午後の試験対策として「午前の選択問題の、正しくない選択肢がなぜ正しくないのか説明できるように勉強しておく」と合格率も上がるはずです。
また受験者にとって最大の難関ともいえるのが午後試験の選択問題である、ソフトウェア開発。

これは文章題からソースコードや関数を理解し、ソースコードや関数を打ち込んでいくといったものになります。

選択できるプログラム言語は『C言語・Python(2019年まではCOBOL)・Java・アセンブラ・表計算』となっているのでご自身の得意とするものをチョイスできます。

こちらは完全にプログラミング経験をしているITエンジニアであれば、理解度に応じて勉強時間は大幅に短縮することも可能でしょう。

基本情報技術者試験を取得するメリットは

難易度が高めの基本情報技術者試験、頑張ったところで取得したメリットがあるのかということも気になります。

資格試験全般にも言えることではありますが、資格を取得したから仕事に直接役に立つ、ということには繋がりません。

実際業務に入ると資格があるかどうかよりも、知識とスキル、経験があるかの方が重要になるので資格を取得していると業務が捗るようなことはないのです。

上流工程で業務に携わるのであれば、むしろ基本情報技術者試験ではなく応用情報技術試験やそれぞれIT技術の専門的な試験に合格できる知識とスキルが求められるシーンが多いでしょう。

あくまでも、実業務に入る際の基礎知識を習得している、IT全般の基礎知識が必要となるシーンで幅広く対応することができるということがメリットになります。

とはいえ、就職や転職についてメリットとなる部分もあります。
IT企業に就職した場合、企業にもよりますが「基本情報技術者取得者などの特定の資格保持者には資格手当が出る」という場合も多いので、年収面でもメリットを享受できるでしょう。

整理すると、メリットとしては以下があると言えます。

  • IT全般の知識を有していることの証明になる
  • IT企業であれば資格手当を貰える可能性がある
  • 就職、転職で有利になる場合がある
  • 上位資格取得の足がかりになる

また、ITエンジニアに重要なポートフォリオについて、更に詳しく知りたい場合は「ITエンジニアのポートフォリオは未経験者の転職にこそ重要な理由とは?」をご覧ください。

基本情報技術者試験は就職・転職の役に立つ?

就職時に募集要項に記載されていることも多い基本情報技術者試験、特に大手企業では当たり前の前提条件になっているケースも散見されます。

新卒就職時や、大手企業への転職を希望するシーンでは基本情報技術者試験を取得していることが有利に働くことも多くあります。

しかし、中途採用に関しては大手企業では基本情報技術者試験ではなく、「応用情報技術試験を取得していること」が前提となるケースや、プロジェクトマネージャ試験・システムアーキテクト試験・オラクル系試験・データベーススペシャリスト試験といったより専門知識を有することを証明できる上位資格が前提となるケースも多くあります。

あくまでも新卒就職時や、所属企業内での年収UPのため、役職アップのために役に立つ資格と捉えておくと良いのかと思います。

未経験の方であれば、IT知識を体系的に理解することができている証明にはなりますので、取得しておくことは転職・就職時にプラスになることは考えられます。
全くのIT業界未経験という方が中途採用で異業種からの転職を考えた際に、基本情報技術者試験を取得している方としていない方であれば、取得している方のほうが有利になる可能性が高いのです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

ITエンジニア初心者の方・未経験の方また現役のエンジニアの方にも、基本情報技術者試験はITに関する基礎知識が体系的に身につけ実力を証明する為に使える手段でもあります。

基本情報技術者試験の内容そのものはIT業界で働くうえでも役に立つ知識とスキルを身に着けることにもつながるため、就職・転職時のみならず試験勉強をすすめることで役に立つ力を付けることができるので無駄にはなりません。

特にプログラミングスキルを中心に習得してきた方でIT全般の知識を学習したことがないという方にはおすすめの資格と言えるでしょう。

プログラムングスキルを向上させていくとしても、IT関連の知識を習得しておくことで、より深く学ぶことができ、正確な理解を可能とするからです。

また、決定打にはなることはすくないでしょうが、就職・転職でも好印象をあたえることは前述のとおりです。

専門的な資格は大手総合転職サイトではスカウトされる際にIT業界特有の資格では検索できないなどの理由から貴方のスキルシートが目立たないこともあります。

ですがITエンジニア専門の転職サイトであれば求人の条件としてIT業界特有の資格情報が記載されていたり、貴方のスキルシートにも記載する欄があったりと、細かな設定が可能ですので、企業側も適切な条件で検索した求職者に向けてスカウトをしてきますので、ミスマッチが起こりにくいのもまた事実。

より好条件での就職・転職を希望する際にはIT業界専門転職サイトで探されることをおすすめいたします。

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