
エンジニアの転職活動において、面接での「逆質問」は非常に重要です。逆質問を適切に行えば、企業の業務内容や社風をより深く理解できるだけでなく、入社後のミスマッチを防ぐことができます。同時に、企業側も求職者の質問内容から意欲や関心度を判断し、採用の参考にすることが少なくありません。
本記事では、エンジニアが面接で活用できる逆質問の具体例を、シーン別に詳しく解説します。また避けておくべきNG例も解説していますので、面接成功の準備に役立つ内容となっていますので、ご一読ください。
Contents
逆質問とは
採用面接における「逆質問」とは、求職者が面接官に対して行う質問で、通常、面接の終盤で「何か質問はありますか?」と尋ねられる場面で行われます。
エンジニアの転職活動においても逆質問は非常に重要です。企業の業務内容や社風を深く理解するための貴重な機会であり、入社後のギャップを防ぐためにも役立ちます。また、企業側も求職者の質問内容から意欲や関心度を判断し、採用の参考にすることがあります。
企業が面接で逆質問をする理由
企業が求職者に逆質問を求める背景には、いくつかの目的があります。
まず、求職者に企業への理解を深めてもらうためです。企業は、求職者に対して「この会社で働くイメージが持てているか」を確認したいと考えています。逆質問を通じて、求職者がどのような視点で会社を見ているかを知ることで、入社後のミスマッチを減らす意図があります。
また、求職者が企業の業務や文化にどんな関心を持っているかを把握する目的もあります。例えば、技術スタックや開発環境について質問する求職者は、実際の業務に関心が強いと判断されます。企業側としても、求職者が自社にフィットするかどうかを見極めるための重要な指標となります。
エンジニアが逆質問するメリット
逆質問には、単に疑問を解消するだけでなく、面接の評価を高めるメリットがあります。
メリット1.疑問や不安を解消できる
逆質問をすることで、以下のような不安や疑問を解決できます。
- 入社後の業務内容やチーム構成を詳しく聞け、働く環境を具体的にイメージできる
- 自分が求める働き方やキャリアパスとマッチしているかを確認できる
- 企業文化や開発体制についての理解を深め、入社後のギャップを防げる
メリット2.聞かれていない内容についてアピールできる
逆質問は、以下のように面接で伝えきれなかった自身の強みや経験を補足する場にもできます。
- 「○○の技術を学んでいます。御社でも活かせるスキルでしょうか?」など、自分のスキルをアピールしつつ質問できる
- 企業の課題やプロジェクトに対して興味を示し、貢献意欲を伝えられる。
- ただ質問するのではなく、話題を広げることで、より深い対話を生み出せる。
エンジニアの逆質問の作り方
逆質問を成功させるためには、事前準備が不可欠です。以下のポイントを押さえて、的確な質問を用意しましょう。
アピールしたいポイントを考える
自分の長所や得意分野を整理し、以下のように活かせる質問を考えましょう。
・「これまで○○の経験がありますが、御社ではどのような場面で活かせますか?」
・「新しい技術の導入に積極的とのことですが、具体的な事例を教えていただけますか?」
企業研究をしっかり行う
企業の公式サイトやニュース記事、社員のインタビューなどをチェックすると、以下のような独自性のある質問も可能です。
- 「御社の開発プロセスについて詳しく教えていただけますか?」
- 「エンジニアとして成長するための支援制度についてお聞かせください。」・
転職エージェントに相談する
転職エージェントに相談すると、企業が求める人物像や過去の面接傾向を把握できます。
- 過去の候補者が面接で高評価を得た逆質問の例
- この企業の面接官が重視するポイントは何か
などにも回答をもらえるケースが多いため、面接時にも的を得た質問、受け答えをしやすいでしょう。
逆質問をする際に気を付けること
逆質問は面接の印象を左右する重要な要素です。以下の点に注意しましょう。
企業研究を行っていないのがわかる質問をしない
基本的な企業情報は事前に調べ、以下のような質問で面接官に「この人は企業研究をしていない」と印象を持たれないよう対策しましょう。
- NG例:「従業員数は何人ですか?」(企業HPで確認可能)
- NG例:「どんな事業を行っていますか?」(基本的な事業内容は調査済みが前提)
勤務意欲が低いと勘違いされないよう注意する
福利厚生や労働時間に関する質問は慎重に行う必要があります。以下を参考にしてください。
- NG例:「残業はどれくらいありますか?」(聞き方次第ではネガティブな印象を与える)
- 良い例:「エンジニアの働き方改革として、どのような取り組みをされていますか?」
面接内で説明されたことを重複質問しない
面接官がすでに説明した内容を再度聞くと、話を聞いていなかったと誤解される可能性があります。深堀して質問したい場合には、以下のように質問するとよいでしょう。
- NG例:「開発チームの構成について教えてください。」(すでに説明があった場合)
- 良い例:「先ほどお話しいただいた開発チームの構成について、さらに詳しくお聞かせいただけますか?」
エンジニア面接の逆質問例
逆質問を活用して、企業の環境をより具体的にイメージし、自身の適性を見極めることができます。以下でシーン別に、有効な質問を紹介します。
1次・2次面接編
1次・2次面接編では、入社後の働き方・チームの雰囲気を把握できる質問が有効です。
「自分は〇〇をメインで行ってきましたが、チームにはどのような経歴の方が多いですか?」
この質問を投げかけることで、「自分のスキルがチームにどう活かせるか」を把握できます。同時に、企業側に対して、チームへの適応意欲を示せます。
「募集要項には〇〇とありましたが、他によく使う開発言語はありますか?」
開発環境の詳細を確認し、入社前に学習すべきスキルを把握できます。企業の技術スタックに対する理解が深まるため、入社後の即戦力としての期待感も高められます。
「採用後はどのようなサービスの開発に関わることになりますか?」
実際に携わる業務の具体像を知ることで、入社後のミスマッチを防ぐことができます。企業としても、候補者の関心領域を把握しやすくなります。
「私と同年代の方はどのような活躍をされていますか?」
未経験でなく、ある程度経験を積んで転職する場合に有効な質問です。
求職者が、自身のキャリアを具体的に想像するのに役立つ質問です。企業の評価制度やキャリアアップの機会を確認する意味でも有効です。
最終面接編
最終面接では、入社後の働き方や貢献意欲を伝えられる質問をすると好印象を持たれやすいです。
「入社までに、学習したほうがよい開発言語などはありますか?」
企業の期待に沿ったスキル習得を事前に行えるため、即戦力としてのアピールにつながります。同時に「貢献意欲が高い人物」と認識されやすくなります。
「御社でチームに貢献するために、重要なスキルはどのようなものですか?」
企業が求めるスキルセットを具体的に把握し、入社後の活躍イメージを明確にでき、入社後にスムーズに適応しやすくなります。
「御社の、〇〇という主力サービスの開発に参加できるチャンスはありますか?」
特定のプロジェクトへの関心を示すことで、企業側に強い意欲を伝えられます。企業分析にも力をいれていて、興味をもって入社を希望していることのアピールにもなります。
「社内の他のチームとの交流などはどのようなものがありますか?」
働く環境や社内文化を理解し、自分が活躍できる場を見極めることができます。また、特定部署の1メンバーでなく、社内のメンバーとして溶け込みたいという意欲のアピールにもつながるでしょう。
オファー面談
オファー面談では、入社後の条件やキャリアパスに関する具体的な質問を行うのが適切です。
「入社後、最初に携わる業務はどんなものでしょうか?」
初期の業務内容を具体的に知ることで、スムーズなスタートを切る準備ができます。
「社内の評価制度はどのようなものでしょうか?」
長期的なキャリア形成の参考となるため、昇進・昇給のプロセスを確認するのに役立ちます。上昇志向があることもアピールできます。
「今回の採用で、私が評価された点はどの部分でしょうか?」
自身の強みを理解し、今後のキャリア構築に役立てることができます。また、企業側の期待値を把握できるため、入社後の活躍にもつながります。
逆質問をうまく活用してエンジニア面接を乗り切ろう
逆質問は、単なる情報収集ではなく、自身の意欲や適性をアピールできる重要な要素です。面接の場で適切な質問を投げかけることで、企業側に良い印象を与えられます。 特に、自信がない場合は転職エージェントに相談するのも有効です。エージェントを活用することで、企業が求めるポイントや評価されやすい質問を事前に知ることができます。しっかりと準備し、面接で自分の魅力を最大限に伝えましょう。